RECONQUISTA-レコンキスタ-稽古日誌⑪「 怒涛の選曲、10時間打合せ!」

こんにちは、作・演出のチュースキーです。

 

レコンキスタ稽古日誌もいよいよ11本目となりました。

今日は作品で大きなウェイトを占める音楽部分、その打合せの様子を綴ります。

 

振り返って2月24日。

 

成城学園にある音楽監督の坂出雅海さんのIGOスタジオに集まったのは、ピアニストの堀切洋子さんと私の3人。

この日は、文字通り「体力勝負」の第二回目の音楽打合せでした。前回もそうですが、SideB作品の音楽打合せは本当に体力勝負の長尺なんです。

 

前回の一回目は私が作成した約130箇所のピアノ曲、SEについての話し合い。

台本をベースに各シーンごとの曲のイメージをリストアップして2人に共有しました。

 

その時にも坂出さんや堀切さんから「これ、多すぎじゃない!」と驚きの声が。今作はSideB史上、もっともピアノ曲が多いです。

しかし、作品全体の完成図が頭の中にある私としては「これ位は必要なんです」と回答。

 

それから数週間を経て、延々とイメージにあうピアノ曲をセレクトし続けた堀切さんが実際に演奏しながら判断する時間ととなりました。

 

余談ですが、イマノカゲキの場合BGMは伊藤和美さんが書き下ろしたのですが、SideBの場合、堀切さんが作品に合うものを選曲するという方法をとっています。もちろん著作権等に抵触するものは省いています。この日の打合せまで膨大な数の曲と向かい合ってきた堀切さん。このあたり、一緒に数本の作品を作ってきているので、お互い「どんな曲が欲しいのか」細かく話さなくてもイメージが共有できております。

今回、台本を読みこんだ堀切さんがメインの作曲家としてピックアップしてきたのが、ハンガリーの作曲家、バルトークでした。

ちなみにバルトークはこんな人

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%A9

前作、「2030」の時がチェコの作曲家、ヤナーチェクだったことを考えると、我々と東欧の作曲家との不思議な縁を感じます。

 

打ち合わせではバルトークを中心に選曲したものを実際に弾いてもらい、私はシーンの意図やイメージを、坂出さんからは音楽的見地からそれぞれ意見を出し合い、選曲を行っていきます。

 

例えば、Aというシーンでセレクトされた曲が、Bのシーンにつけることになったり、

Cのシーンで使う曲を、同じ人物が出ているDのシーンで再度使ったりと

全体を通してみて、「一貫性のある選曲」を3人で心がけながら延々と作業していきます。

 

この間、堀切さんはピアノに座りっぱなしてずっと曲を弾き通しています。こういう姿の彼女を見るといつも尊敬の念が芽生えます。

 

一方の、音楽監督の坂出さんは、日本の音楽シーンをけん引してきた、レジェンドバンド・ヒカシューのベーシスト。音楽家としての長年の経験から、「ここは左手をこう弾いた方がいいよ」「この部分だけ、押さえて弾いてもらえる?」堀切さんに的確な指示を出していきます。自分には絶対にできないアドバイスはさすがです。

こういうやり取りを聞いていると、「自分も作曲を勉強しようかな」と思うのですが現実問題として台本を書いたり演出をしたりと、持ち時間がなくてまだ作曲までは手が出せません。

以前、堀切さんにもこの件相談したことがあるのですが「人生の持ち時間は限られているのだから、自分が秀でた分野に時間を使った方がいいと思います」と回答されました。確かに世界中には偉大な作曲家が沢山いますからね。

 

曲を弾いて、討論して、検討してを延々と繰り返し。

延々と弾き続ける堀切さん。 弾き方に坂出さんからアドバイスが入ります。

音楽家同士の真剣なやり取り。堀切さん「この時間。楽しかった!」とのこと。

 

途中、何度か休憩をはさんで打合せが終わったのが23時30分! 約10時間に及ぶ音楽打合せも終了!

 

早く終わったら、「ご飯でも行きましょうよ」、と言っていましたガまったくそんな余裕はありませんでした。

(実際にみんなでご飯でもと思って声をかけた森川さんは、ただ音楽の様子を聞いていたにとどまりました)

 

このような地道な取り組みが、本番で大きな花を咲かせます。

まだ本作をご覧になっていないかた、是非こだわりの音楽をDVDで確認してみてくださいね!

 

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