「21年後のノストラダムス」制作秘話② UFOを目撃

公開中の「21年後のノストラダムス」制作秘話第二回です。

作・演出のクワハラーノ・チュースキーが執筆しています。

ZOOMアプリを使ってリモート飲み会を何回かするうちに「これは撮影に使える」と思い始め、早速作品制作の企画を立てました。

(同時多発的にたくさんの劇団や番組制作の方がZOOMドラマを作成していたことをこの時の私は知らなかったのです。おかげで後発組に……)

「皆さんが自宅で自粛している際に楽しめる作品」そして「こんな時だから大切な人に連絡をとってみようよ」というメッセージを込めた作品にしたいと、この段階から決めていました。

ここから、一日で大あらすじを書き出しました。

4人キャストで、中学校の同級生、関係性はSF研究部OBにする、強烈な個性を持った人物が皆を巻き込んでいた、などもこの時に決めていきました。

(この段階で学研さんのあの雑誌は出さないといけないと思っていました)

大あらすじを作った段階で、「この役はこの人にお願いしたい!」という役者さんたちに連絡を取り出演の相談。

結果は、皆さんOKとのこと。

これは嬉しかったですね。

自分がイメージしたキャストさんで作れるのは本当に嬉しいことです。

本編をご覧になった方はおわかりかと思いますが、4人ともその役にぴったりでした。

キャストが決まってから撮影まで約10日。

時間がない。

役作りに備えて先に役者さん達にこの物語の世界観を綴った「設定シート」を作成して配布しました。

ここには、本編に登場する架空市や架空中の規模や、SF研究部の年表、それぞれの人物の背景(特技、好きな子、趣味、その後の進路)などを作成したものです。

このシート作成時に何故彼らはSF研究部に入部したのかを詰めました。

全くSFに興味のない4人、それまでバラバラに生きていた4人が出会って一緒に青春時代を過ごすには、何か強烈な共通体験が必要だと考えました。

「ある日、未確認飛行物体を目撃した3人が「UFO目撃した人求む」の張り紙を見て集まった」というくだりです。

これは私の実体験をベースにして創作しています。

今から15年くらい前、久しぶりに帰郷した私は友人宅で仲間と酒盛りをしていました。

深夜になり酒が無くなり、みんなで近くのコンビニに買い出しに向かった時のことです。

東の夜空に、不審にうごめく緑色の大きな光を目撃しました。

その光は、上下左右に怪しく揺れながら次第に雲の彼方に消えていきました。

「見たよな? 今の」「見た」「俺だけじゃないよな」「俺も見てる」「夢じゃないよね」「夢じゃないと思う」「そういうことだよな」「そうだな」「何で俺たちはこんなものを見せられているんだ」……

間もなく30歳になろうとしている「いい年した大人5人」が「未確認飛行物体」を目撃してしまったのです。

「B級的超常現象」を共有した後の酒盛りは大いに盛りあがり、朝まで続いたのでした。

ちなみに、翌日新聞やニュースを確認、インターネットでも検索してみましたがこの物体については何も出てきませんでした。

この経験を通して彼らとの絆というか、腐れ縁がより深くなった気がします。

こんな実体験を今回のSF研究部の出会いのベースに使いました。

このシーンは、東川香織演じる、佐藤礼菜さんの「西田のモノマネ」もあって、面白い展開になりました。

ということで、今日はそろそろですね。

制作秘話、まだまだ続きます。

そして、これを読んで「お、また見返してみたくなったぞ」という方、是非こちらの本編もご覧くださいませ!

創作秘話 その①

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