RECONQUISTA-レコンキスタ-稽古日誌③「世界について語り合う」

こんにちは、作・演出のチュースキーです。

今回は「レコンキスタ」稽古初日の様子をお届けします。

 

顔合わせ後、第一回目の音楽監督の坂出さん、ピアニストの堀切さんと音楽打合せがありました。

その時に私が作成した「BGM、SEリスト」には「音きっかけ」が150以上! 「これ全部やるの?」「ピアノ曲多くないですか?」と、のっけから音楽パートの人たちが戦々恐々とする出だしとなりました。

 

そして、いよいよ始まりました、レコンキスタの稽古初日。

約一年ぶりのSideB新作で、「今回はどんな現場になるんだろう」と期待が膨らみます、

 

この日は6人の役者が集まりました。

まずは、全員でストレッチ。

その後、通常であれば、本読みをするところですが、

今回は全員で「ディスカッション」!

そうです、話し合い。

 

実は、SideB企画ではこれ、恒例なんです。

「偶像崇拝」の時も「偶像崇拝の世界・用語集」についての講義を一日やりましたし、「2030」の時は主演の森川さんと延々と近未来について話し合いをしました。

 

今作「レコンキスタ」は出演者7人。演じる世界は創作の1000年間。その間、沢山の世界、沢山の人物が登場します。

 

だから、最初に「この時代はこういうことがあるよね」「この人物は、この時こうだったんじゃないかな?」などの作品の根幹に流れる世界観をみんなで共有するために、ディスカッションを行うのです。

 

まずは、台本を書いた私が「この時代はこういうことが裏でありました」的な話をして、台本を読んだ役者さん達の疑問点、みんなで話し合いたいことを自由に討論していきます。

また、それぞれの役者さんが、どのように台本にアプローチしているのか(どの位読み込んでいるのか)を伺える機会でもあります。

ここで、一番の存在感を放ったのが座組の兄貴分・蔵原健さん。自分で入念にリサーチしてイメージを膨らませ、物語を語る上で重要なシーンの台本の穴を独自の視点でとらえていました。このディスカッション後、彼の的確な提案から台本を直す部分も生まれました。

ディスカッションの風景。脳がフル回転!

時に真顔で時に笑顔で色々と話し合います!

 

他の役者さんはというと、地理、空間の距離、そこに住んでいる人口など、ディテールについて深く思慮する森川梢さん。

みんなの発言に必死についていこうとする、青年・佐藤俊彦さん。

自分の役を中心に、人物の感情や作品内での立ち位置を掘り下げて物事を考える、松永衣吹さん。

ディスカッションに苦手意識があるのか、五十嵐ほの香さん。

分からないことを隣に座っている松永さんに、何度も何度も質問する佐々木力輝さん。

 

この時間は普段の稽古ではお目にかかれないような、それぞれの役者さんの個性や特性が見える面白い場でもありました。

今回演出助手を引き受けてくれた守田さんは「みんなでこういう形で作品について話し合うって新鮮で面白いですね!」と言っていました。

 

14時くらいから始まった、ディスカッションは何と21時過ぎまで続き、話したりないけど時間切れで稽古場を後にしました。皆さん、脳みそが相当パンパンになったようです。

 

ということで、幸先のいいスタートを切った舞台「レコンキスタ」の稽古初日でした!

次の稽古日誌も是非、お楽しみに!

 

 

 

 

 

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